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イラスト中心で自由な感じ。[ユルく楽しくオリジなる]なブログです。

ノベル[フォトグラ!]piece1

~フウ光明媚~

春の桜。夏の海。秋の紅葉。冬の雪。
心に残る景色に出会ったとき、人が掴みとるモノ。それをずっと、待っている人がいる。
ふわっとした風が流れた。風とともに、流れゆく髪。

少女はバッグを抱え、小刻みにステップを踏みながら、街の外れを走っていた。その小さな手には、一切れのメモ用紙が握られている。

(ここをまっすぐ...次を右に曲がれば...!)

街を抜け、小高い丘にやってやってくると、少女の表情がパッと弾けた。

[あ!お兄様!]

[おぉ、フウじゃないか。来ないかと思ってたぞ]

バンダナをした青年にフウと呼ばれた少女は、ピョンピョンと跳ねながら、丘を登っていく。そのゆっくりとした足取りを、青年はじっと見守っている。

[ふわっ!来るに決まっていますわ!お兄様の頼みですもの。フウはどこまでもお供します!]

そこまで言って、フウは彼の胸に飛び込んだ。頭に携えた真っ赤なリボンが、大きく揺れる。

小動物か何かを見るように、青年はふとフウの瞳を覗き込んだ。

[フウ、今日はどうやって来たんだ?家は隣街だろ]

[ふわ?バスですけど[バス!?そんなのは子どもの乗るものじゃあないぞ!カエデお兄ちゃんがいるだろう!?]?]

間髪いれず、彼の[兄]という感情が飛び出した。カエデは諭すように、あるいは子供を叱りつけるかのように言葉を発した。

[俺が迎えに行ったのに!来る時には電話しろって]

[フフ!フウはもう大人なのです!バスだって一人で乗れるのですよ?えっへん!]

そんなことは気にもかけない。腰に手を当て、足を肩幅に開く。それからフウは街の方を見た。

[この街はきれいなのですねぇ。フウはこんな場所知りませんでした。ところで...]

[あの、お兄様?今日は何の用なのです?フウにごあいさつですか?]

きょとんとした顔で、カエデを見つめるフウ。

[何の用って...]

そう言いかけて、カエデは諦めるかのように肩を落とした。そして、フウの持ってきたバッグを指差して答える。
[それ。俺のバッグ]

[ふわ?][持ってきてもらったんだよ。その中に俺のカメラとバインダーが入ってるから、確かめてくれないか]

[え?え?...あら、すみませんお兄様!フウってば、また忘れていましたわ!!]

大事に抱えていたバッグの中身を夢中で漁ると、たしかにそれらしい物が入っていたことに気付く。

[はは...フウは本当に忘れっぽいなぁ]

[よし、とにかく出発だ!今日はフウにも手伝ってもらうからな!]

バンダナを引き締め、カエデは歩き出す。

[お兄様、今日はお仕事だったのですね。今度は一体、何を撮るのです?]

[まぁ何だ。言うなれば...この街に眠る、お宝ってところかな]


==つづく==


//最後の[お宝]がポイントですね。フウちゃん達はお宝を見つけられるのか。
//最初はのほほんとしていて、何のストーリー性も無いですね(--;)わたしは構成が苦手なので申し訳ないです。
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