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イラスト中心で自由な感じ。[ユルく楽しくオリジなる]なブログです。

ノベル[ディマイズ]1段目
「M・I・L・K・Y!ミルキィちゃ~~~~ぁん!!」

「はぁ~い!ミルキィです!みなさん、『ディマイズ』はもう覚えましたかぁ!?知らない人は、ちゃぁあんと、お勉強して下さいっ!!」

ワァアアアア!歓声が沸く。

少女は天空に右手をかざすと、ぽつりと一言つぶやいた。すると少女の服がまばゆい光に包まれ、一瞬にして深緑のステージ衣装へと変身を遂げた。

ディマイズ挿絵



『ディマイズ』――。他人の意志を『継承』し、能力を手にする儀式。この世界では、ディマイズによって様々な技術が形成されていた。

この力を悪用し、私利私欲に走った輩と真っ向から立ち向かった少年がいたのだが…それはまた別のお話。
ここはシャンオー海岸。ここでは今日、人気アイドル『ミルキィ』のライブが開催されている。そこの特設ライブ会場で警備員として働く男がいた。

「ふぅ。今日もミルキィちゃんは可愛いな~。このヒョウドウ、誰にも邪魔はさせないぞ、っと」

そう呟いて辺りを見回すも、誰もいない。ヒョウドウは運の良い男で、昔からファンだったミルキィの楽屋周りを警護することになっていた。

そこに、子供っぽい感じの小柄な少年が通りかかった。

「お!ここッスよ、ミルキィの楽屋」

「…あら~。見つけちゃったわね~。ヒメキ、お手柄よ~」

後ろからもう一人、これまた小柄な少女がひょっこりと顔を出す。こちらはおっとりとした雰囲気で、2人とも警備員を気にせず楽屋の中に入ろうとする。

「ちょっとキミキミ!それからそこの女の子も!ここは関係者以外立入り禁止だよ!」

男の子は麦わら帽子を手に持ち、ゆったりしたアロハシャツに短パン、下はビーチサンダルだ。

女の子の方はキャミソールにボレロを羽織り、膝丈のデニムパンツをはいている。

いかにも遊びに来ました、という服装にヒョウドウはますます警戒する。

「誰と来たの?早く向こうに行きなさい!」

「え?あぁ、俺たちはいいんスよ」

これだから子供は…!そう思いながら、ヒョウドウが引き止めようとする。

「…はふ~ん。細マッチョさん、ご苦労さま~。後はあたしたちに任せて先に行くのよ~」

「は、はふ…?何を言っているんだ、とにかくここから先は――」

言うことを聞かない2人に対して、いい加減イラついてきたヒョウドウ。腕をまくり、力ずくで押し出そうとしたその時。

「お二人とも。きちんと説明しなければ。この方が困っているではありませんか」

すぐさま状況を理解したのか、二枚目な青年が颯爽と間に入った。こちらの青年は二人と真逆の、フォーマルなスーツ姿で現れた。

「お、コジロー!遅いッスよぉ!」

「スミマセン王子。少々道が混みあっていまして」

自分よりもだいぶ小さな少年を『王子』と呼ぶこの青年は、とても丁寧なお辞儀をした。

「申し遅れました。私は武蔵小次郎(むさし・こじろう)です。ミルキィさんから依頼を受けまして、今回のライブの後にお会いする約束をしております」

「…はふ~ん。あたしはオーコよ~」

「そして、俺がヒメキッス!よろしくな!」

少年と少女も並び、一緒に挨拶する。

言葉づかいからして堅物といったこのイケメンは、整然と一枚の紙を見せた。

「彼女からの依頼状です。メールで送られて来たものですが、念のため印刷しておきました」

「そッスよ!ミルキィから手紙をもらったんス!」

見ると、確かにミルキィの所属事務所名義で文章がつづられていた。ミルキィのマネージャーがメールしたのだろうか。ヒョウドウは考えをめぐらす。

「うーん…あぁ!そういえば確かに、ミルキィちゃんから話は聞いてるよ。そうか、君たちが…」

一呼吸してから、申し訳なさそうに言葉を返す。

「でもね、ミルキィちゃんが来ないと部屋の中には入れられないんだ。もう少しでライブも終わるだろうし、この辺で待っていてくれないかな」

ひとまずライブが終わるまで、四人は廊下で話すことになった。


==つづく==


//アイドルからのお願いごととは一体何なのか?
//最初は状況説明ですね。書いてて思ったのは…。主人公ヒメキの影が薄いなぁ、と。わたしは気に入っているキャラクターなのですが、イマイチ伝わらないのが残念です。
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