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イラスト中心で自由な感じ。[ユルく楽しくオリジなる]なブログです。

ウルエのかなた2~キラキラアクアリウム~
 なんで空は明るいのかな。雲がぷかぷか浮かんでいるのかな。

 キぃは知らないよぉ。ウルエに聞いてみよっかな?


 これからキぃが話すのは、ある小学生の女の子のお話です。

 女の子は、動物が大好きでした。フワフワしてモコモコして、見ているだけで幸せになる。世界中の動物を研究することが、女の子の夢でした。
 今日はずっと楽しみにしていた遠足です。少しの間バスに揺られ、あっという間に市内の水族館に着きました。

「ナルミちゃん、あっちにサメがいるよ!」

「ホントに~? 行ってみよっか~!」

 仲良しの友達と一緒に、館内を駆け巡りました。特に、小さなお魚達が可愛らしかったのをよく覚えています。

 その頃の女の子は髪型がショートカットで、周りからよく活発的だと言われていました。ちょうど、今のウルエのような雰囲気だったと思います。

「あ~、クマノミだぁ! いいなぁ、飼いたいな~!」

「ホントだ、カワイイね!」

 壁画みたいな水槽に身を預け、ずうっと眺めていました。目の前に広がる楽園に心躍りました。

 この時間が永遠に続けばいいのに。女の子は、まるで願いが叶うかのようにそう思いました。


 女の子には、想いを寄せる男の子がいました。ちょっと気が強いけれど、スポーツが出来てクラスでも人気者でした。

「ナルミー! こっち来いよー!」

 その彼の声を聞いて、ドキン、と胸が高鳴りました。友達に背中を押され、彼のすぐ近くに寄って行きました。その時は彼に気を取られていたせいで、周りの男子達のいやらしい顔に気付けませんでした。

「なあナルミ。ちょっとコレ見てみろよ」

 男の子が指差す方向には、星がいました。鈍く蠢く、あまりに惨めな星でした。

「ひ、と、で……?」

 それからのことは、あまり思い出したくありません。


 女の子は、動物が大好きでした。その日を境に、同じくらい、世界中の男の子のことが大嫌いになりました。
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